2015年02月22日
騙されたと思って・・・

「貧乏からは何も生まれない」と言ったのは、喜劇王チャップリン。資本主義の世の中、お金は必要です。私もお金は大好きです。でも、いくらお金を持っていても、お金の話しかしない人がいます。そういう人たちを成金と言います。もちろん、悪い人たちではありません。ありませんが、人生、確実に損をしています。なぜなら、今、優先されるべきは、お金ではなく、心。心が豊かでないと幸せを感じることができない。それが今の世の中です。
昨日の夜。アルコールが入っていたにもかかわらず、最後のページまで辿りつけた本があります。
「フランス人は10着しか服を持たない ~パリで学んだ“暮らしの質"を高める秘訣~ 」
ジェニファー・L・スコット (著) 神崎 朗子 (翻訳)
アメリカ人の著者がフランスの貴族の家にホームスティした時の暮らしぶりを綴った本です。大事なことにはお金をかける。無駄を嫌い、見栄を張らない。気に入ったものをだけを長く使う。消費とは、新しいものだけを求めようとすること。それでは何も残りません。疲れるだけです。フランスのホームパーティーでは、アメリカのように「どこの出身ですか?」とは聞きません。かわりに「今、どんな本を読んでいますか?」というのが挨拶です。生きかた、暮らしかた、心の持ちかた。そんなことが学べる本です。
スターバックスは、自宅でもない、会社でもない、第3の場所、サードプレイスを提供することで、多くの人に受け入れられました。あなたにとってのサードプレイス、心を豊かにしてくれる場所ってありますか?
私のサードプレイスは、トイレだったり、あと車の中だったりします。ただ、ココ、集中はできるんですが心が豊かになるかと言えば、「・・・」です。おすすめはクラシック音楽。きっかけは娘が小学校の時に始めたバイオリンでした。今さら・・・ なんて思わないで下さい。私もはじめはただの気取り屋が聞くものだと。でなければ、睡眠薬の1つだと。でも、違いました。血圧が上がります。ただし、聞くのには1つだけ条件があります。CDやスマホではなく、生で聞いて下さい。それが条件です。あとは、美術館。近場では静岡県立美術館。その中でもロダン館です。できれば平日の朝、1番で訪れてみて下さい。間違いなく完全個室状態です。もちろん、隅っこにスタッフがいて、悪いことをしないかと目を光らせていますが、ろう人形だと思えば大して気にはなりません。個人的に好きなのは、やはり「地獄の門」です。フロアの階段を下まで降りていくと、「地獄の門」の真正面に出ます。たぶん、後方に観賞用の椅子が用意されていると思います。それに座って斜め45°ぐらいを見上げると「地獄の門」が迫ってきます。これもかなり血圧が上がります。
音楽や芸術って、一見、無駄のように感じます。確かになくたって生きていけます。でも、この無駄が大事なんです。物事を効率的にやろうすると、結局、みんな同じことをやるハメになる。だから無駄なことをやらないと。幸い、この分野はどれも正解がありません。思考力が深まります。何を感じ、何を思うのか、それぞれに違う。そう、それぞれに、なんです。人生、他人と同じゃつまらない。違うことにこそ意味がある。騙されたと思って、一度あなたもどうですか?
追伸
先日、ご来店になった初老の男性のお客様。15分ほどの待ち時間に、ご自分で持ってこられた本をお読みになっていました。教養のある人は、日常を大切にしている人だと思います。サクラの待合スペースには、いつも単行本が10冊程度おいてあります。ありがたいことに「良い本があるね」「面白い本があるね」とお声をいただきます。時にはタイトルをひかえる方や借りていかれる方、はてはここの本を読みたくてカットに来たという方まで。ひょっとしたら、1000円でカット+人生の大発見があるかもしれません。くだらない本からまじめな本まで。バランス感覚がウリです! ぜひ、あなたも手に取ってみて下さい。以外にも好評です・・・
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Posted by 小林史人 at 18:00│Comments(0)
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