2024年03月01日

前提を変える

前提を変える

きっと、誰もが思っているはずだ。自分の運命は自分で握っていたい。自分に値するものを手にしたいと。巨人の星で「努力は必ず報われる」と教わり、水戸黄門で「正義は必ず勝ち悪は必ず裁かれる」と教わった昭和の時代。自分の行いに対して相応しい結果が返ってくる。「世界は公平にできているはず」、そう信じればこそ、不安が減り、やる気が出て、前向きにもなれる。これを心理学用語で「公正世界仮説」という。が、現実は能登半島地震で見事に裏切られる。善人にも悪いことは起きる。悪人にも良いことは起きる。そして努力は、いつも報われるとは限らない。「大谷翔平は努力していた」この事実から得られることは、「努力すれば大谷翔平のようになれる」ということではない。「努力なしには大谷翔平のようにはなれない」ということだけだ。が、宗教心の強い人や権力に従順な人は、それでもなお、世界をコントロールしようとする。そして、その矛先は弱者や被害者へと向かっていく。いじめられた側の性格にも問題がある。痴漢にあった女性の短いスカートにも問題がある。生活保護者の労働意欲の低さにも問題がある。コロナ患者の感染対策にも問題がある。勧善懲悪。因果応報。自己責任。そう、もし世界が公正ならば弱者や被害者は悪人でなければいけない。不幸なのはそれなりの理由があるとしなければいけない。善人は必ず報われなければいけないのだ。が、現実は能登半島地震で見事に裏切られる。

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Posted by 小林史人 at 00:01│Comments(0)人生いろいろ
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