2014年08月24日

資本主義を検証するための本

サクラの本棚から・・・



成長のない社会で、わたしたちはいかに生きていくべきなのか 
水野和夫(著) 近藤康太郎(著)


自分たちの生き方をも問われている・・・ そんな一冊です。社会学者の見田宗介氏は「貧困は金銭を持たないことにあるのではない。金銭を必要とする生活の形式の中で、金銭をもたないことにある」と。資本主義は、結果としてお金持ちが貧乏人から搾取していくシステムです。それは国でも人でも同じです。が、その資本主義にもそろそろ限界が迫っている・・・

(以下、本文より抜粋)

たぶん、高額・混合医療で、お金持ちは保険適用外で、最先端の医療を受け入れられるようにする。お金持ちにとってはいいかもしれませんけれど、お医者さんがみんなそっちにシフトするのは目に見えている。保険で来院した人なんかあと回しで。労働法も規制緩和して金を払えば不当解雇でも合法化される「解雇の金銭解決」でもやるという。働く人もお金もらって一旦辞めて出直したほうがいいんじゃないかと。だけど、思い出してほしいんです。働く者の自由のためと言って始まった派遣労働を。一旦導入されたら、主旨なんて関係なくて、形式基準だけを満たせば適用されていく。合法的に契約は来年からできませんと。
  

Posted by 小林史人 at 06:00Comments(0)